はじめに
仕事で使うRaspberry Piと趣味用のRaspberry Pi Zero WにRasbian Stretch Liteをインストールしてセットアップしたのでその時の作業メモを残す。
もし同じようにセットアップする人がいれば参考にしてもらえればと思う。
Raspberry Pi3 コンプリートスターターキット (Basic 16G)
- 出版社/メーカー: TechShare
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前提とする環境
- 本体:Raspberry Pi3 Model B / Raspberry Pi Zero W
- OS:Rasbian Stretch Lite(GUIなし)
- SSHに使用するPC:Windows 10 64bit
※使用するOSは2018/05/19現在最新のもの
- HDMIケーブルもしくはHDMI-DVI(D-SUB)変換ケーブルを通して画面に出力できること
※外部モニタが必要
やること
今回やることは以下の通りの基本的な設定ですよ。
- OSインストール
- 起動確認とログイン
- ローカライゼーション設定(タイムゾーン、キーボードレイアウト、Wi-Fi)
- インターフェース設定(SSH、I2C)
- Wi-Fi(IPアドレス固定)
- パッケージ管理システム設定
それでは細かい所をやっていこう。
起動確認
Raspberry Piに下記を接続し、最後に電源を入れる
電源スイッチは存在せず、ケーブルを接続した瞬間に電源が入る。
- MicroSD
- HDMI(ディスプレイへ)
- キーボード
- 電源ケーブル
ログイン
初期設定では下記のアカウントになる
- ログインユーザ:pi
- 初期パスワード:raspberry
設定
コンフィグ画面から下記を設定していく
$raspi-config
1.言語
1.1[4 Localisation Options]
地域、言語関係の設定を行う
1.1.1 [I2 Change Timezone]
タイムゾーンを日本の設定にする
Geographic area:Asia Time zone:Tokyo
1.1.2 [I3 Change Keyboard Layout]
キーボードレイアウトを日本向けにする
Generic 105-key (Intl) PC Japanese - Japanese (OADG 109A) The default for the keyboard layout No compose key
1.1.3 [I4 Change Wi-fi Country]
Wifiの設定を日本向けにする
JP Japan
2.インターフェース
2.1 [5 Interfacing Options]
接続機器の制御に関する設定を行う
2.1.1 [P2 SSH]
セキュアシェルの接続を許可する
Would you like the SSH server to be enabled? Yesを選択。
2.1.2 [P5 I2C]
Would you like the ARM I2C interface to be enabled? Yesを選択。
一度リブートする。
$ sudo reboot
WifiとSSH設定
1. Wifi設定
1.1 SSIDとパスワードをファイルに書き込む
下記のコマンドでSSIDとパスワードをファイルに書き込む。
[SSID]:接続先SSID
[PASSPHRASE]:接続先SSIDのパスワード
$sudo sh -c 'wpa_passphrase [SSID] [PASSPHRASE] >> /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf'
書き込み先のファイルを参照する
$ sudo nano /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
生のパスワードがコメントアウトで書き込まれているため、これを削除する。
※アクセスポイントがステルスの場合は、SSIDサーチする下記コマンドを追記する。
scan_ssid=1
書き込みが終了したらCtrl + xを押下。Yを押下し、保存する。
1.2 IPアドレスを固定する
常に同じIPでSSH接続するためにIPアドレスを固定する。
設定に使用するファイルを開く。
$ sudo nano /etc/dhcpcd.conf
ファイルを開いたら下記の情報を書き込む。
interface wlan0 static ip_address=192.168.xx.xx(例) static routers=xxx.xxx.xx.xx static domain_name_servers=xxx.xxx.xx.xx
書き込みが終了したらCtrl + xを押下。Yを押下し、保存する。
保存後、再起動を実行する。
$ sudo reboot
1.3 接続確認
再起動後、下記コマンドでネットワーク環境の確認を行う
$ ifconfig
先程設定したIPがwlanの項目に表示されていれば、設定完了。
また、外のネットワークに接続可能か下記のコマンドで確認する。
※ ping先は任意でかまわない
$ ping www.yahoo.co.jp
下記のように通信が成功すればWifi設定は終了。
64 bytes from 182.22.25.124 (182.22.25.124): icmp_seq=1 ttl=54 time=20.2 ms
64 bytes from 182.22.25.124 (182.22.25.124): icmp_seq=2 ttl=54 time=22.1 ms
64 bytes from 182.22.25.124 (182.22.25.124): icmp_seq=3 ttl=54 time=22.1 ms
64 bytes from 182.22.25.124 (182.22.25.124): icmp_seq=4 ttl=54 time=24.9 ms
1.4 ロケール設定
ネットワークに接続できるようになったため、日本語のフォントをインストールする。
$ sudo apt-get install ttf-kochi-gothic xfonts-intl-japanese xfonts-intl-japanese-big xfonts-kaname
コンフィグ画面からロケールを日本に設定する
$raspi-config
[4 Localisation Options]→[I1 Change Locale]
下記を選択する。スペースキーを押下すると[*]マークをつけて複数選択できる。
en_GB.ISO-8859-15 ISO 8859-15 ja_JP.EUC-JP EUC-JP ja_JP.UTF-8 UTF-8
デフォルトロケールを [ja_JP.UTF-8] にする。
参考
qiita.com
1.5 SSH接続
最後に個人のPCからWifi経由で制御できるようSSHの設定を実施する。
Raspberry Piに接続するPCに下記のソフトをインストールする。
[Tera Term Pro]
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/utf8teraterm/
ファイルをダウンロード後に開く。
パッケージ管理システム設定
Raspberry Piには機能を拡張させるためのパッケージ管理システム「apt-get」がプリインストールされている。
Raspberry Piで保持しているパッケージ情報のリストを最新にする。下記のコマンドを入力する。
最新のリストがダウンロードされる。
$ sudo apt-get update
上で得たリストを元に、Raspberry Piにインストール済みのアプリケーションを最新に更新する。
$ sudo apt-get upgrade
OSのディストリビューションを最新に更新する。
$ sudo apt-get dist-upgrade
ファームウェアを最新に更新する。
$ sudo rpi-update
こんな感じですね。
アカウントの設定はデフォルトのまま進めていますが、セキュリティを向上させるために変更することをおすすめします。